【総務・情シス必見】内部不正による情報漏洩を防ぐには?「性善説」に頼らない機密文書の廃棄体制の作り方
株式会社WELL(ウェル) 営業部
企業の情報漏洩対策というと、サイバー攻撃やウイルス感染への備えを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実際には従業員による持ち出しや管理ミスなど、内部不正による情報漏洩も深刻なリスクのひとつです。
特に紙の機密文書は、保管や廃棄の過程で第三者の目に触れる機会が多く、思わぬ情報漏洩につながる可能性があります。
今回は、書類廃棄に潜む内部不正のリスクを整理するとともに、その対策として注目される「仕組み化された廃棄体制」をご紹介します。
なぜ「シュレッダーにかけたから安心」は通用しないのか─内部不正という見えないリスク

近年、企業の情報漏洩対策はサイバー攻撃への備えだけでは十分とはいえなくなっています。 組織内部から発生する情報漏洩も決して少なくありません。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「情報セキュリティ10大脅威2026」では、「内部不正による情報漏洩等」が組織向け脅威として11年連続でランクインしており、多くの企業が継続的な課題として直面しています。※情報セキュリティ10大脅威 2026
内部不正というと、悪意を持って機密情報を持ち出す行為を想像する方もいるでしょう。
しかし実際には、すべてが故意によるものとは限りません。
「後でシュレッダーにかけようと机に置いておいた」
「自宅で作業するために書類を持ち帰った」
「不要書類を共有スペースに置いたままにしていた」
このような日常業務の中での何気ない行動や判断が、情報漏洩のきっかけになるケースもあります。
さらに近年はスマートフォンの普及により、紙の書類を持ち出さなくても、撮影するだけで情報を外部へ持ち出せる時代になりました。
だからこそ、「社員を信用しているから大丈夫」「これまで問題が起きたことがないから安心」という性善説だけでは、十分な情報漏洩対策とは言えません。
ポイントは、人の善意や注意力だけに頼るのではなく、情報漏洩が起きにくい仕組みを構築することです。
その第一歩となるのが、機密文書の保管・廃棄体制を見直すことなのです。
書類廃棄のどこに「内部不正の隙」があるのか
「社員を信頼しているから大丈夫」「これまで問題が起きたことはない」そう考えていても、情報漏洩のリスクがなくなるわけではありません。
書類廃棄の現場には、人の善意や注意力だけでは防ぎきれない場面が存在します。内部不正やヒューマンエラーは、ちょっとした隙から発生するものです。
まずは、機密文書の廃棄プロセスに潜む代表的なリスクを見ていきましょう。
隙①:シュレッダー待ちの書類が誰でも見られる「放置」の時間

多くの企業では、不要になった機密文書をシュレッダーで処理しています。しかし問題となるのは、シュレッダーそのものではなく、処理するまでの過程です。
書類をまとめて処理するため、デスクの上や共有スペースに一時保管しているケースは少なくありません。
保管期間が長くなると、段ボール箱などにまとめて保管されることもあり、その間は第三者の目に触れる可能性が生じます。
さらに、シュレッダー処理には想像以上の時間と手間がかかります。例えば、中型シュレッダーで50kg分の書類を細断する場合、理論上でも約42分を要します。
これは定格細断枚数で連続投入した場合の数値であり、実際には書類の整理や投入作業も加わるため、さらに時間を要するでしょう。
処理が面倒になるほど、「後でまとめてやろう」という心理が働きやすくなり、機密文書の放置につながります。
隙②:裁断くず・溶解前の書類からの復元リスク

シュレッダーで細断したからといって、情報漏洩のリスクが完全になくなるとは限りません。
重要なのは、「細断した」という行為だけではなく、その後の管理や処理工程まで含めて安全に運用できているかという視点です。
例えば、細断した書類を回収するまでの間に裁断くずが保管されていたり、回収や運搬、処理の工程で複数の人が関与したりすると、その分だけ機密情報に触れる機会が増えます。
シュレッダーの性能や細断方法によっては、情報が読み取られるリスクもゼロではありません。
もちろん、適切な性能を備えたシュレッダーを使用し、裁断くずを厳格に管理している企業であれば、そのリスクは大きく低減できます。
しかし、すべての企業が同じレベルの運用体制を整えられているとは限りません。
また、シュレッダーで細断した後の書類がどのような経路で回収・処理されているかを把握できている企業は決して多くありません。
処理を外部に委託する場合でも、回収から最終処理までの流れが見えにくく、適切に廃棄されたことを確認できないケースもあります。
だからこそ、情報漏洩対策では「シュレッダーにかけたから終わり」と考えるのではなく、廃棄が完了するまでの一連のプロセス全体を安全に管理することが必要です。
機密文書に触れる人や工程をできるだけ減らし、人の判断や運用への依存を減らすことが、内部不正やヒューマンエラーによる情報漏洩リスクの低減につながるでしょう。
隙③:退職者・異動者・出向者による「持ち出し」
機密情報の管理で見落とされがちなのが、退職や異動、出向など、社員の所属や役割が変わるタイミングです。
担当業務の引き継ぎや私物の整理など、通常とは異なる業務が増えるため、書類の管理が一時的に緩みやすくなります。
例えば、「自宅で引き継ぎ資料を確認したい」「後で処理しようと思って机に置いておいた」といった何気ない行動が、結果として情報漏洩につながる可能性があります。
本人に悪意がなくても、機密文書を社外へ持ち出したり、管理されていない場所に保管したりすることで、紛失や第三者による閲覧のリスクが高まります。
さらに近年は、紙の書類そのものを持ち出さなくても、スマートフォンで撮影するだけで情報を持ち出せる時代です。
机の上や共有スペースに機密文書が放置されていれば、わずかな時間でも情報が外部へ流出する可能性があります。
こうしたリスクを防ぐためには、「社員を信用する・しない」という問題ではなく、誰でも同じルールで運用できる仕組みを整えることが重要です。
不要になった機密文書を速やかに安全な場所へ廃棄できる環境を整え、人の判断や善意だけに依存しない運用を実現することが、内部不正やヒューマンエラーの防止につながります。
【比較表】一般的な運用例と「内部不正対策済み」廃棄体制の違い
| 比較軸 | 一般的な運用例 | WELLの体制 |
| 保管中のアクセス | デスクや共有スペースに一時保管され、第三者の目に触れる可能性がある | セキュリティボックスに投入後は取り出し不可 |
| 廃棄までの流れ | 担当者のタイミングでシュレッダー処理
シュレッダー後は処理業者へ |
投入後は回収・処理まで一貫管理 |
| 廃棄タイミング | 個人の判断に依存しやすい | ルール化された運用で管理 |
| 書類の放置リスク | シュレッダー待ちで滞留することがある | 不要になった時点で投函可能 |
| 内部不正リスク | 持ち出しや撮影など、人為的な情報漏洩のリスクが残る | 物理的にアクセス機会を削減 |
| 処理状況の追跡 | 処理状況を確認しにくい | 回収から処理まで管理可能 |
| 廃棄証跡 | 残らない場合が多い | 機密抹消証明書 を発行可能 |
| 監査・取引先への説明 | 担当者の説明に依存 | 客観的な証跡で説明可能 |
| 情報漏洩対策の考え方 | 人の注意や善意に依存 | 仕組みでリスクを低減 |
比較表からも分かるように、情報漏洩対策で大切なのは「人がミスをしないこと」を期待するのではなく、「ミスや不正が起きても情報が漏れにくい仕組み」を構築することです。
その考え方を実現する方法の一つが、機密文書に第三者が触れる機会を減らし、廃棄完了までを一貫して管理する仕組みです。
次に、その具体的な考え方である「管理区内一括処理」についてご紹介します。
内部不正の”隙”を物理的になくす「管理区域内一括処理」という考え方

内部不正による情報漏洩を防ぐには、社員一人ひとりの意識向上やルールづくりも重要ですが、それだけでは十分とは言えません。
ヒューマンエラーや意図しない持ち出しのリスクを完全になくすことは難しいため、人の判断に依存しない「仕組み」を取り入れることが求められます。

その一つが、投函後に書類を取り出せないセキュリティボックスを活用した運用です。セキュリティボックスを活用すれば、不要になった機密文書をその場で投函できます。
シュレッダー待ちの書類をデスクや共有スペースに一時保管する必要がなくなり、第三者の目に触れるリスクを低減できます。
さらに、WELLでは回収した機密文書はセキュリティのかかった施設で処理 、そのまま機密抹消処理を行う「管理区域内一括処理」を採用。
処理工程で書類を取り出したり内容を確認することがないため、回収から処理完了まで機密情報に触れる人を最小限に抑えられます。
このように、情報漏洩対策上「社員を信用しない」ということではありません。
人が見ようと思えば見られる、持ち出そうと思えば持ち出せる状況をできるだけなくし、情報漏洩の機会そのものを減らすことです。
物理的な仕組みと適切な運用を組み合わせることで、内部不正やヒューマンエラーによる情報漏洩リスクを大幅に低減することができます。
廃棄証明書は「内部不正はなかった」ことを説明できる重要な証拠

情報漏洩対策では、機密文書を適切に廃棄することはもちろん、その事実を客観的に証明できることも重要です。
万が一、取引先や監査機関から「機密文書はどのように処理したのか」と説明を求められた際、「きちんと廃棄しました」という口頭での説明だけでは十分とは言えません。機密抹消証明書 には、いつ、どのような方法で機密文書が処理されたのかが記録されます。
適切な手順で廃棄を行ったことを客観的に示せるため、監査対応やコンプライアンスの観点からも有効な証跡となります。
また、内部不正は「起きていないこと」を証明するのが難しいです。
だからこそ、廃棄までのプロセスを記録として残しておくことで、「第三者が機密文書に触れていない」「適切な管理のもとで処理された」という説明が可能になります。
機密抹消証明書 は、単なる処理報告書ではありません。
万が一の際に企業の説明責任を支え、情報管理体制の適切さを示す重要な証拠として、自社の信頼を守る役割を果たします。
WELLが提供する、内部不正に強いセキュリティ体制
WELLでは、機密文書の回収から溶解処理までを一貫して管理する体制を構築。
投函後に取り出せない専用ボックスを採用し、回収後は一貫して処理を実施。さらに機密抹消証明書 の発行にも対応しています。
こうした仕組みは、厳格な情報管理が求められる金融機関や大手企業でも採用されています。
重要なのは、「誰も悪いことをしないはず」という前提ではなく、「悪意やミスがあっても情報漏洩が起きにくい環境」をつくることです。
WELLでは、金融機関や官公庁など高い情報管理が求められる現場で培ったノウハウをもとに、安全な機密文書処理体制を整えています。
まとめ:「性善説」から「仕組み」へ。書類廃棄の内部不正対策を今すぐ見直す
内部不正による情報漏洩は、特別な企業だけで起こる問題ではありません。
むしろ、日常業務の中で発生する「後でシュレッダーにかけよう」「少しだけ机に置いておこう」「自宅で確認してから処分しよう」といった何気ない行動が、大きな情報漏洩事故につながることも。社員に悪意がなくても、管理体制に”隙”があれば、情報資産は簡単に危険にさらされてしまいます。
だからこそ、情報漏洩対策は社員一人ひとりの意識や善意だけに頼るのではなく、人の判断に左右されない仕組みを整えることが必要です。
機密文書が「見られない」「持ち出せない」「適切に廃棄されたことを証明できる」環境を構築することで、内部不正やヒューマンエラーによるリスクを大きく低減できます。
情報資産を守るためには、サイバーセキュリティ対策だけでなく、紙の機密文書の管理体制を改めて見直してみることも大切です。
この機会に、自社の書類廃棄フローが「性善説」に依存していないかを改めて確認し、より安全な運用体制の構築を検討してみてはいかがでしょうか。
株式会社WELL(ウェル) 営業部
ビジネスの中で廃棄される機密書類や、不要になった古紙などを、迅速な回収、安全な再資源化を行なう機密書類処理のリーディングカンパニーの営業部です。

